あなたの娘より
窓辺で静かに本を読んでいるあなたに 遊んで欲しくて邪魔をするわたし ページをめくる手を休め あなたは頭を撫でてくれる 思い出すのはいつもそんな場面 夕暮れのキャッチボール ご飯のあとの将棋 教えてくれたのは男の子の遊びばかり 注いでくれたのは溢れんばかりの愛情 思い出すのはいつもその大きな掌 ありがとう これはあなたが最期にくれた言葉 果たしてわたしは あなたの思った通りに成長したのでしょうか ありがとう おとうさん あなたから貰ったたくさんの温もりと優しさ 今度はあの人にわけていこうと思います どうか 遠い空から見守っていてくださいね